生徒さん

粉糖って少し高いですよね。グラニュー糖で代用してもいいですか?

ゆみ先生

結論から言うと代用できないことはないけど、味や食感が変わります。実は粉糖にもいろいろ種類があるので見ていきたいと思います。

この記事を書いた人

手塚 郁実 (てづかゆみ)
手塚 郁実 (てづかゆみ)
プロが教える本格お菓子教室「シュクルエピス」主宰。
東京都北区の自宅工房でお菓子教室とお菓子の販売をしています。
「日常にスイーツとちょっとしたスパイスを」をコンセプトに、美味しさと完成度にこだわったお菓子をお届けしています。

粉糖とは

粉糖とは

直径500μm(マイクロメートル)ほどのグラニュー糖を約40~100μmサイズに粉砕し、粉状にしたものです。

練りこむだけで素早く食材に溶けて、スムーズになじみます。甘みをつけたり、アイシングに使用します。

ただし、粒子が細かく砂糖の吸湿性で空気中の水分を吸い、とても固結しやすいため、固結防止にオリゴ糖や、コーンスターチ、マルチデキストリンを約3%ほど配合した粉糖が売られています。

粉糖の種類

粉糖には大まかに分けて次の4種類があります。

①純粉糖

②デンプン(コーンスターチ・マルチデキストリンなど)入り粉糖

③オリゴ糖入り粉糖

④仕上げ用粉糖(泣かない粉糖)

それぞれの特徴・使い方を詳しく見てみたいと思います。

粉糖の種類と特徴

純糖

純糖とは、グラニュー糖100%で他に何も混ざっていない粉糖です。

マカロンや、ドリンク、生クリーム、焼き菓子なんでも使えますが、最大の欠点はだまになりやすいこと。使用時にはふるって使ってください。少しくらいの固いダマはフードプロセッサーで回せます。長期間保存しておくとガチガチに固まってしまってどうにもならないことがあります。(1年放置で経験済み😅)

オリゴ糖入りでもできますが、やはり純粉糖の方がマカロンの状態がいい気がします。

デンプン入り粉糖

一般に流通している粉糖は、多くが固結防止のため、コーンスターチが約3%ほど混ざったものが売られています。スーパーで手に入る粉糖は、ほとんどコーンスターチ入りです。私が業者さんから仕入れているものは、マルチデキストリン(デンプンの1種)入りの粉糖です。

コーンスターチ入りは若干デンプン反応が出ますが、マルチデキストリン入りはほとんどデンプン反応がありません。

コーンスターチ入りは、クレームシャンティや冷たいドリンクに混ぜるのは不向きですが、焼き菓子や生地に混ぜるのは全く問題ないです。また、アイシングがコーンスターチの影響で乾きやすかったりもします。

オリゴ糖入り粉糖

固結防止のためにオリゴ糖が約3~5%ほど配合された粉糖です。

とけやすいので、冷たいドリンクも作れます。アイシングの場合、乾燥が緩やかで伸びがいいので、大きな面積を塗る場合や初心者さんにおすすめです。マカロンも作りやすいです。

生クリームなどにも使えて、とても使いやすい粉糖ですが、コッタや富澤商店などの製菓材料の専門店でないと手に入りづらいのと、お値段が少し高いのが難点です。

仕上げ用粉糖(泣かない粉糖)

「泣かない粉糖」「プードルデコール」という商品名で売られています。フランス語で、プードル(粉)+デコール(仕上げ)という意味です。

水分を吸いにくく、溶けないように、粉糖の粒子を油脂でコーティングしてあります。

ガトーショコラやタルトの縁に、白くお化粧するのに使います。失敗の原因になるので仕込みには使わないように注意してください。これだけで食べると、ざらっとしていて口どけが悪いです。

粉糖のレシピをグラニュー糖で代用すると?

結論から言うとできます。しかし粉糖のレシピをグラニュー糖で代用すると、食感・味の感じ方が変わります。

例えばクッキーは、粉糖だとサクサク、グラニュー糖だとザクザクの少し固めの食感になります。

パウンドケーキは、グラニュー糖で作ると味はそこまで変わりませんが、生地に溶け切らないことがあり、表面にプツプツした模様が出ることがあります。

自家製で粉糖は作れる?バニラシュガーの作り方

自分でグラニュー糖をフードプロセッサーで粉砕して自家製の粉糖を作ることはできますが、粒子は市販のものと比べて粗いので全く同じにはできません。また、だまになりやすいためフードプロセッサーで粉砕するのは使う分のみにした方がいいです。

バニラシュガーの作り方

①使い終わったヴァニラのさやを良く洗って自然乾燥させる。

②グラニュー糖と乾燥したヴァニラのさやをフードプロセッサーにかける。

③裏ごして密閉容器で保存する。

焼菓子の粉糖の一部( 5% くらい)をバニラシュガーにして置き換えると、バニラエッセンスよりも香りのよい美味しい焼菓子が作れます。

まとめ

私は普段は、業者さんから手に入りやすいデンプン入りの粉糖を使用していますが、マカロンの時は最近は純粉糖を使います。

ヴァニラシュガーは、ヴァニラの再活用にも有効なので作ってみてください。

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手塚 郁実 (てづかゆみ)
手塚 郁実 (てづかゆみ)
プロが教える本格お菓子教室「シュクルエピス」主宰。
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