シルパンとシルパットってよく聞きますが、どっちがどういいのかよくわかりません。
確かに、名前も似てるし混同しちゃいますよね💦
今日はシルパンとシルパットの違いと使い方について解説します!
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プロが教える本格お菓子教室「シュクルエピス」主宰。
東京都北区の自宅工房でお菓子教室とお菓子の販売をしています。
「日常にスイーツとちょっとしたスパイスを」をコンセプトに、美味しさと完成度にこだわったお菓子をお届けしています。
シルパンとシルパット
シルパンとシルパットの違い
どちらもグラスファイバーにシリコン加工されたベーキングマットです。
適度な厚みがあり、生地がむらなく焼け、-40℃から250℃まで耐温性があります。2000回以上の耐久性があると言われているのでご家庭では半永久的に使えます。
シルパンはメッシュ状に穴が開いているもの、シルパットはマット全体にシリコンコーティングされていて、表面がつるっとしています。
最近は、ダイソーやコッタでも、家庭用のサイズに合わせた比較的安価なシルパット、シルパンが買えるようになりました。
シルパン・シルパットは切っても平気?
よく聞かれる質問ですが、結論から言うと切っても大丈夫です!
私が使っている天板のサイズだと端が少し浮いてしまっていたので、端を斜めにカットするとすっぽりはまりました。家庭用の天板の場合、天板をさかさまにして乗せると、切らなくてもシルパットが平らに置けます。シルパットは切っても問題なく使えます。
シルパンの場合、真ん中の穴の部分で切ってしまうと少しほつれますが、使えないことはないです。
保管方法
シルパン・シルパットは折ってしまうと割れるので、基本的に平らに保管してください。丸めて保管もおすすめしないです。
ここからは、シルパンとシルパットのそれぞれの使い方や利点を解説していきます。
シルパット
シルパットとは
マット全体にシリコンコーティングされていて、表面がつるっとして平らです。
こちらはダイソーのシルパット。なんと200円で買えちゃいます。サイズも家庭用の天板に合わせた27×27(正方形)と30×26(長方形)の2サイズ展開。10回ほど使用していますが、今のところ耐久性にも問題ないです。
シルパットに向いているお菓子
マカロン・シュークリーム・ダックワーズなどの柔らかい生地のお菓子に向いています。ラングドシャやバターの多い柔らかい絞り出しクッキーなどにも適しています。
シートが厚いので、下火が柔らかく入るののでマカロンも割れにくくなります。
作業マット、飴細工にも
表面がつるっとして、厚みがあるので、飴細工やチョコレート細工にも使用されています。
また、タルト生地を伸ばしたり、パンをこねたりするのにも、さっと洗えるし便利です。
私は、パートドフリュイを作るときにもカードルを置いて使ったりしています。
シルパン
シルパンは網目になったシリコンファイバーの穴をふさがないようにシリコンコーティングされたもの。規則的にたくさんの細かい穴が開いています。
以前はとても高価でしたが、最近はCOTTAさんでも、お求めやすい価格でサイズが豊富に出ているのでありがたいです。
縁の色が濃いところは、ほつれ防止のため穴が開いていないので注意してください。
シルパンの穴の役割
シルパンにあいている細かい穴のおかげで、余分な水分、油分が抜けてクッキーなど、サクッと食感が良くなります。
同じ紅茶のクッキーを焼成条件を同じにして、上はシルパンで焼いたもの、下はシルパットで焼いたものです。シルパンの方は少しブツブツ網の形が残っています。シルパットの方は底が広がり、やや台形です。お菓子屋さんで購入したクッキーの裏を見てみると、ブツブツしてることが多いです。
余計な油分・水分などが抜ける分、シルパンはクッキーの形は垂直でそのままの形、シルパットは少し広がっているのがわかります。シルパットの方は上から見ると台形のような形になります。
食べてみると、シルパンで焼いた方が明らかにサクッと食感がよく、バターの風味も強く感じられました。シルパットの方は、優しい味わいで軽く仕上がります。どちらも美味しいのでお好みで、食感や味で好きな方を見つけてみてください。
シルパンに向いているお菓子
サクサクに仕上げたい、クッキー、タルト、パイ生地を使ったお菓子に向いています。
私はクッキータルトの他、ガレットデロワや、クロワッサンにも使っています。以前よりサクサクで食感もよくなり大満足です。
シルパンのお手入れ方法と注意点
優秀なシルパンですが、シルパンは、穴に生地や油が入ってしまうし、天板も油でベタベタになるので洗うのが結構大変です。
まず、洗剤を垂らしたお湯に天板ごとしばらくつけておき、洗剤を付けたスポンジで大体の汚れを落とします。穴に詰まった落ちない汚れはブラシで落として、軽く水けをきってから網の上で乾かしています。
以前、クッキーを数枚焼いた後、見た目はそんなに汚れておらず、夏に2日放置してしまったことがありカビを発生させたという黒歴史があります💦それからは使ったらすぐに洗うようになりました。皆様もお気を付けください😅
まとめ
ダックワーズ、ビスキュイなどは、シルパンで焼くと生地が穴から出てしまい、パサつきが出てしまうのでシルパンのが断然いいです。
シルパットに向いているお菓子:スコーン、ダックワーズ、ビスキュイ、ゆるい生地、シュー、パートドフリュイなど。その他作業中の台としても便利。
シルパンに向いてるお菓子:クッキー、パイ、クロワッサン、ガレットデロワなどサクサクに仕上げたいお菓子。
それぞれに利点があるので、目指す味、食感によってうまく使い分けてみてください。
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プロが教える本格お菓子教室「シュクルエピス」主宰。
東京都北区の自宅工房でお菓子教室とお菓子の販売をしています。
「日常にスイーツとちょっとしたスパイスを」をコンセプトに、美味しさと完成度にこだわったお菓子をお届けしています。